条件付き英作文のピンキリ解答
高校入試の定番問題となっている条件付き英作文。
生徒によって答えは様々です。
Why do you study English?(なぜあなたは英語を勉強するの?)を例に挙げてみます。
ある生徒AはBecause it's interesting.(なぜならおもしろいから)と答えます。
ある生徒BはBecause I think people who can use English are cool.(英語を使える人は格好いいと思うから)と答えます。
この2つの答えについて、どう思われますか?
生徒Bの方が優れた解答をしていると思われるでしょう。
I think S+V、関係代名詞whoなど、中学英文法を上手に組み込んでいます。
私も生徒Bの解答には称賛したいです。
しかし、両者の答えはどちらも正答です。
配点が5点なら、両者とも5点プラス。
得点だけを見れば、どちらの生徒も同等のレベルということです。
生徒Bの能力が正当に評価されていない点が残念ですね。
生徒Aが悪いわけではありません
ただ試験の受け方が上手なのです。
試験の採点ルールをふまえているのです。
ルールが変わらない限り、生徒Aのやり方で充分です。
試験が終わった後、問題の復習をするときにベターな答えを考えたらいいですね。
生徒Bのような答えに対して、学校以外の場、例えば塾なら評価できます。
私なら、さきほどの解答について本人にこうコメントします。
「あなたの答えは5点以上の価値があります。既習の英文法がいくつか入っていることと、1文を10語も用いて味のある内容にできているからです。」
もし私が生徒Bの立場なら、こんなふうに評価してもらいたいです。
それが次のステップへの原動力となるでしょう。
能力をさらにアップさせるためには向上心は欠かせませんから。
私が学校側の人間なら、条件付き英作文の評価基準をこう変えたいです。
配点はどちらの生徒も5点だが、より良い答えにはボーナス点を加算する。
その加算分は内申点のように、別枠で考慮されるものとする。
こんなふうにすれば、英語が得意な生徒は、もっと得意を目指すようになるのではないでしょうか?
100点を取ってもさらに上を目指すことは可能です。
頂上の上には別世界があります。
空気は薄くなっていきますが、それは試練の象徴です。
誰もが容易に成し遂げられない価値あるものだということなのでしょう。