ベテラン塾講師ニシオカの日記

塾のみならず、プライベートなことも記しています。

オーストラリア留学で得られたこと

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ちょうど20年前、私はオーストラリアに半年間留学をしました。

当初は、語学留学を目的としていました。

しかし、現地では語学留学よりももっと大切なことを学べました。

今回の記事では、それについていろいろと記そうと思います。

 

そもそも語学の習得なんて、日本にいながらでも可能です。

それをわざわざ海外に出向いてまでする必要があるのでしょうか。

特に今の時代はインターネットが普及しています。

もし私が今、語学留学するなら日本にいながら自宅で習得を目指すでしょう。

コロナ禍でもありますし・・・。

 

2001年と言えば、結構な海外留学のブームでした。

私はその年の8月に出発したのですが、現地は日本人大学生たちが結構多かった。

彼らの多くは大学の夏期休暇を利用して、プチ留学をしていた感じでした。

留学は建前で、本音は娯楽である人が目立ちました。

現地の語学学校で日本語を互いに使ったりしていましたから。

それでは語学留学の意味がありませんね。

 

建前留学の人たちが多くいれば、海外にいる価値が低く感じます。

オーストラリアにいて日本語を耳にするなんて・・・。

私は日本語を話す集団が近づいて来れば、耳をふさいで逃げてました。(笑)

多少は私も日本語を使っていましたが・・・。

 

以上のことからも、現地で語学留学をする意味があるのか懐疑的になります。

どうしても外国の地で語学を習得したいと思うならこうするべきです。

日本人が少ない地域に滞在すること。

オーストラリアで言えば、主要都市はダメです。

ダーウィンタウンズビルなどの田舎町だと日本語が聞こえてきませんでした。

そういう環境なら英語しか使えない状態になるので、語学習得に向いています。

 

さて、前置きが長くなりました。

以下は、語学習得以外に私が留学で得られたことについてです。

まず、楽な生き方を知ることができたことです。

留学前の私は悲観的でした。

完璧主義だったし、きちんとできなければ勝手に自分で落ち込んでいました。

そんなマイナスな自分を大きく変えてくれたのがオーストラリアでした。

というより、私が出会ったオーストラリア人でした。

 

彼らは皆、よく笑っていました。

物事が上手くいったときも、そうでなかったときも。

笑ってごまかすなんて、それ以前は卑怯だと思っていました。

しかし、彼らの様子を見て、その考えは払拭されたのです。

人生は笑っていた方が幸せだと感じるようになりました。

 

2つ目は、食べ物の文化です。

留学の目的で異文化を知るとありますが、まさにそのうちの1つです。

具体的には、鶏の原形のままのローストチキン、赤身が多くて固い牛肉、甘すぎるフルーツジュース、高価すぎる飲料水など、日本と異なる食料品の数々が衝撃的でした。

特に、ローストチキンはおいしいけど、気持ち悪がって食べていました。

飲料水は500mLで300円とかぼったくりかと思っていました。

ある都市のオーストラリア旅行で、滞在中に一万円くらい飲み水だけに使いましたよ。

 

食材以外にも、衝撃的なことはありました。

ホームステイ中、夕食で残った料理をすべて庭に捨てていたことです。

日本なら「もったいない!タッパーに入れて次の日に食べればいいのに。」となりますが、彼らはそうではありませんでした。

 

レストランでは、炊いたご飯がありましたが、全然おいしくなかったです。

米に問題があるというよりは、炊き方がダメだと思いました。

一言で表すなら、パサパサライス。

それを現地の人たちはおいしそうに食べていたことが不思議でした。

日本の炊飯器で炊いた米を食べたらどんな反応をするのか・・・。

 

3つ目は、いろんな人種と交流できたことです。

現地はオーストラリア人のみならず、アジア系の人が多かったです。

数人のベトナム人の仲間とディスコに行ったとき、彼らの間では母国語を話していました。

でも、私と話すときはすぐに英語に切り替えてくれました。

また、フランス人にはフランス語を話していました。

日本人だとふつうは日本語ばかりなので、そんな言語の切り替えをしません。

そのため、ベトナム人の仲間のような言語の切り替えを見るのは珍しかったのです。

 

さまざまな人種が暮らしている国では、多種多様な文化を体験できます。

オーストラリアにいながらシンガポール料理を食べたり、インド人が素手でカレーを食べるのを目の当たりにしたり、家が貧乏だからという理由で出稼ぎにきているパプアニューギニア人の若者から身の上話を聞けたり、など。

 

たまに生徒から留学について相談されたりします。

語学習得のためだけなら、日本にいながらオンライン留学を勧めますねえ。

費用が格段に安いし、移動のための時間や手間をとらなくて済むメリットがあります。

しかし、語学習得以外にも目的があるなら、若いうちに海外留学はいいですよ。

コロナ禍が明けたらの話ですが。

年をとってからだとビザの問題が絡んできます。

遅くとも30歳でしょうね。国によれば、25歳となります。

年齢は元には戻りませんから、後で悔やんでもどうにもなりません。

私は28歳でしたから、ギリギリ間に合いました。

たくさんお金を使ったり仕事をやめたりしましたが、行って良かったと思っています。

 

まだまだオーストラリアについては書きたりません。

2000字オーバーの記事になったこともあり、今回はここまでとします。