直接対応で話す力を鍛えよう
国語力が高い生徒は少ないですね。
無理もありません。
高めようとしていないからです。
なぜ高めないのか?
それは、そこまで重要だとは認識できていないからだと思います。
また、周りの人たちが高めないから自分もそうしないのかもしれません。
「赤信号、みんなで渡れば、怖くない。」
「国語力、みんなが低いと、焦らない。」
国語力=学科の国語というわけではありません。
ここでは、マクロスキル(話す・聞く・読む・書く)の高さを意味します。
これら4つのスキルは学科の内容にも深く関わっています。
話す力が低ければ、相手に自分の意思を理解してもらいにくくなります。
例えば、塾で質問しても先生に伝わりにくいとか。
聞く力が低ければ、正しい情報を受け止めにくくなります。
例えば、塾で説明を受けても、誤った理解をしてしまうとか。
読む力が低ければ、学科によらず問題文が理解困難になるでしょう。
※数学や理科でも問題文が長く複雑なものがあります。
書く力が低ければ、作文や小論文などは手をつけられないでしょう。
また、大人になって報告書を作成するとき、ストレスに感じてしまうでしょう。
以上のようなことを踏まえれば、マクロスキルの意味での国語力は鍛えるべきです。
前置きが長くなりましたが、当校の授業(直接対応の時間)では、生徒には発言する機会をたくさん与えています。
当校に慣れた生徒は、質問・確認をするのが日常茶飯事です。
例えば、数学の問題で正答の理由を示すべき場面で、生徒が発言をしようと思っているなら、私は黙って生徒の発言に耳を傾けています。
生徒の発言が行き詰まったり、内容が誤っていたりしたとき、私が発言します。
もし私がすべて言ってしまえば、生徒の話す機会を奪うことになります。
こんなとき、私は生徒の成長を妨げる存在になってはいけないと思い、可能な限り発言を我慢しています。
話すことが苦手な生徒は多いので、まずは次の2つのことをやってみましょう。
1 1文を短くすること。
2 結論を先に言うこと。
例えば、数学の正答の理由について言うとき、
「この問題の正答の理由は、〇〇なので、△△なので、□□が答えになります。」
・・・長い!そして言っていることがよく分かりません。話している本人もよく分かっていないのではないでしょうか。
次回からは、こんなふうに簡潔に言ってみましょう。
「理由は2つあります。1つは〇〇で、もう1つは△△です。」
これなら簡単でしょ?簡潔にまとめるのも国語力の1つなんですよ。
最後に、マンツーマン形式の授業パフォーマンスを最大限に上げる方法の1つは、英語や数学などの学科の内容をしつつ、質問や確認などの発言を盛んに行うことです。
塾でおとなしく問題を解いたり先生の説明を聞いたりするだけの授業では何か物足らないと思いませんか?