生徒をダメにする質問対応
ある生徒「先生、おうぎ形の面積の公式忘れました。」
ある先生「パイアールの2乗かける360分のエー。」
こんな質問対応ばかりしていると、生徒はダメになります。
なぜなら、生徒は困れば先生が何とかしてくれるとしか思わなくなるからです。
以前の私は、ある先生のように直接答えを言うことが多かったです。
自分が先生だと生徒に承認してもらいたかったのかもしれません。
今思えばしょうもなかったです。
生徒の学力を上げることが第一で、自分のプライドやメンツは二の次なのですから。
今の私の返答は、「教科書の目次を開き、おうぎ形のページを参照して。」です。
そのとき生徒の中には、教科書の目次のページを開くのは初めての子もいます。
この返答なら生徒は疑問を解消できるし、調べる方法を学べます。
日常生活でも同じような学びを与えることができます。
例えば、子どもが親に漢字の読みを聞いてきたとき、たまには辞書やネット検索をさせるように言うのです。
「お母さん、知らないの?」って言われるのを気にされる場合は、前もって紙に答えを書いて、子どもが正答を知ったあとにその紙を見せればOKですね。
即答するのが楽ですが、常にそればかりでは子どもは成長しません。
分からないなら調べる、これを家庭で教えてあげてほしいです。
そうすれば、家庭外の場所でも自然にできるようになりますから。
調べ方について、辞書で引くのとネット検索するのとどちらがいいのでしょうか?
どちらも一長一短ありますが、今の子どもたちにはネット検索がベターだと思います。
私を含め親世代の考えでは、辞書がいいと思っている人は少なくないでしょう。
昔の学校教育がしみ込んでいますから。
しかし、今はデジタル時代です。
ならば、時代に即した手段で臨むのがベターです。
塾の授業でも、ネット検索の仕方を教えることがあります。
生徒の多くは、検索方法を漠然とは知っていても、どんなワードを用いたらいいのかはあまり知らないと思います。
先ほどの例だと、単に「おうぎ形の公式」と入力しても答えは得られますが、「おうぎ形の計量 例題」と入力すれば、求めている以上の答えを得られます。
調べるなら、100%を超える知識を身につけた方が得ですよね。
以上のような考えから、生徒の学力を向上させるために、質問に対して即答せず、調べて理解に努めさせることを方針としています。
生徒が理解に努める過程で何か困ったことがあれば、サポートをしています。
これなら私も仕事をしていることになりますので。(笑)
新時代を生きる生徒には強くあってほしいと願います。
困難な場面に直面しても冷静に対処できるように。
学びは人を強くすると、私は信じています。